だれでも秘められている虐待の欲望

サディズムは、『ジュスティーヌ』『ジュリエッ 卜』など異常性欲を題材にした小説を発表した十 八世紀フランスの文学者マルキ•ド•サドにちな んで生まれた言葉で、他人を傷つけたりいじめた りすることで性的興奮を感じる一風変わった欲望 を意味している。SMプレィのSはサディズムの 頭文字を取ったもので、日本語では加虐性•虐待 淫乱症などと訳される。

サディズム自体は特別な性癖ではない。軽いサ ディズムは誰にでもそなわっていて、一般的には 女性ょり男性にその傾向が強いと言われている。 セツクスで男性か常に女性をリ丨ドしようとするのはある種のサデイズムの現れだし、行為の最中に女性のからだを押さえつけたり、レイプのよう な荒々しいセックスに興奮するというのも、心の 奥底に眠っていたサディズムが無意識のうちに噴 出したものである。女性の顔に精液をほとばしら せる顔面シャワーもサディズムのひとつであろう。

サディズムを自覚するようになると、行為は自 然とSMプレイへ発展していく。ロープでパート ナーを縛つて自由を奪つたうえ、鞭を振り下ろし たり針を刺したりする肉体的な加虐行為や、長時 間恥ずかしいポーズを取らせたり、人前で排泄行 為を強要する精神的な辱しめを加えることに没頭 するようになる。しかし、その人にとつてはこの ような行為のすべてが愛情表現の一部であり、愛 するハ—ナ^~~^に苦痛を与えることで性的興奮を 感じているだけなのだ。ここでポイントになるの’ 極端なサディズムでないかぎり、加虐者はさまざまな苦痛を与えながら、パートナーがどのような反応を示すかを興味深く観察していることだ。 そして、パートナ—がそのプレイを苦痛に感じる のではなく、快感に感じてくれるように欲しなが ら行為を進めていくところにある。要するに、お たがいが性的に高まっていくことを前提におこな われているのである。この場合、パナーの許 容量を超える過激な苦痛や辱しめが与えられるこ とは稀で’ 行為のクライマックスとして性器の結 合がふつうにおこなわれている。

しかし、これが真性のサディズムになると、相 手を痛めつける残虐行為そのものに性的興奮を 感じて、性器の結合を必要としなくなっていく。 相手の意思に関係なく、自分の加虐性を満足させ るためだけに残虐な行為を繰り返すのである。し かも、その人にしてみれば、残虐な行為そのもの が性交渉を意味しているために、相手がはげしく 苦悶すればするほど快感が大きくなって、サディ ズム行為をしている最中にエクスタシーを感じるようになっていく。こうなると完全な精神障害なので、すみやかな治療が必要である。

サディズム自体は、とくにめずらしい性癖では ないので、パートナーを縛って辱めたいといぅ攻 撃的な欲望を感じたからといつて恥ずかしがるこ とはない。むしろ、その欲望を無理に抑えつけて いる方がストレスがたまって精神衛生的に問題が あるので、恥ずかしがらずにサディズムの性癖を 告白して、パートナ—と一緒に自分の欲求を満た す性行為を探していくのが望ましい。

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