女性性器の構造 男性性器よりも複雑な性のシステム

生命を生み出す神秘性を秘めている

女性性器と男性性器は、もともとは同じ発生源なのだが、精子と卵子が受精した瞬間の染色体の違いから、胎児の段階で男性と女性に分化していく。両者にさまざまな類似点が見られるのはそのためめである。しかし、いくら類似点があるといっても、女性のからだの方が複雑かつ神秘的にできているのは否定のしようがない。男性性器はそのほとんどが外部に露出しているが、女性の外性器はごく一部、大半が体内に隠されているというのも、そのひとつだろう。

まずは、外性器の解説から始めよう。

恥丘―恥骨をおおぅ皮下脂肪層で、下端が大陰唇につながっている。第二次性徴から陰毛に覆われるようになる。なぜ恥丘に陰毛が生えるのか?性器周辺を保護するため、風通しをよくして蒸れないようにする、セックス時に肌と肌の摩擦を和らげるなどいろいろな説があるが、その理由はいまだ明らかにされていない。

クリトリス男性の亀頭に相当する部分で、小陰唇の上端にある。門本人女性のクリトリス本体の平均値は五~七ミリ。その中に、亀頭と間じ量の血管と神経が集中している。もっとも、大きさに閏しては、個人差が大きいのであまり気にすることはない。内部は陰核海綿体こつながっていて、性的興奮とともに充血・勃起現象が見られる。といっても、男性のペニスのように巨大に膨張することはない。もし、クリトリスがペニスのように勃起する女性がいたら、それはホルモン異常による半陰陽と呼ばれるものである。

女性性器の構造クリトリスの勃起率は一・五倍程度がせいぜぃ。しかし、これもひじょうに個人差のあるものなので、愛撫をしてもクリトリスがぜんぜん膨張しないと心配することはない。外部からの刺激に敏感に反応していれば、クりトリスは正常に機能しているのである。

クリトリス包皮クリトリスを包む仲縮性のある皮膚で、男性の陰茎包皮にあたる。その長さは一~三センチと言われるが、人によってさまざま。長さや大きさは性感とまったく関係ない。クリトりスが包皮に包まれてぃると感度が慝くなるという説があるが、下着の上から触っただけでもクリトリスは敏感に反応するのだから、包皮が刺激を邪魔しているとは考えられない。それでも包皮が厚くてどうしても気になるという女性は、医師に相談の上、包皮の切除手術を受ければいい。

大陰唇性器を取りMむ柔らかな脂肪のふくらみで、ふだんは性器内部を包むょうに保護している。男性の陰嚢にあたる部分である。年齢がかさむにつれて色素が沈着していく。出産を経験すると、大陰唇内の毛細血管が発達して興奮時に大きく膨張するようになる。一般的には、ふっくらと盛り上がったゴムチヱーブのような形をしているが、中には大陰唇にシワがある女性もいる。これは体質によるもので、性体験の量には関係ない。

小陰唇大陰唇の内側にある皮膚の薄膜。上端はクリトリス包皮を形成、膣口の両脇を取り囲み会陰部でつながっている。男性に置き換えると、ぺニス内の尿道底部にあたり、鋭敏な性感覚を秘めている。形は人それぞれで、大陰唇の間に隠れているものがあれば、ふだんから外部に露出しているものもある。大陰唇同様、加齢につれて色素沈着が見られる。性的興奮とともに充血・膨張を示すのが特徴である。

膣前庭―クリトリスの下から始まり、左右を小陰唇に、下端を膣口で囲まれた三角地帯をさす。中央には尿道口が、その下にふたつ小さな穴が開いている。この穴はスキーン腺と呼ばれ、興奮時に愛撫を澗滑にする粘液を分泌する。

ここからは、女性の体内に隠れている内性器の解説になる。

膣―膣口と子宮口を結ふ筒状の粘膜組織。月経時には経血の排出口に、性交時には男性のペニスの受女性外性器の構造け入れ口に、分娩時には産道にと、さまざまな機能を兼ね備えている。奥行きは平均七~八センチ。膣壁は伸縮性に富んだ数多くの横シワに覆われていて、性体験のある夂性なら直径三~四センチくらいまで無理なく広げるこヒができる。分娩時には十センチ近くまで拡張する。しかし、ふだんはつぶれた風船のようにぴったりと口を閉ざしていて、侵入してくる男性のぺニスの大きさや形に合わせて粘膜が自在にフィツトするようになっている。敏感なのは膣口から三分の一くらいの深さまで。それ以降はあまり鋭敏な感覚はない。膣口のすぐ脇には、バルトリン腺と呼ばれる小包があって、興奮すると膣口周辺をなめらかにうるおす透明な粘液を分泌する。

子宮口―膣と子宮の境め。ふだんは口を閉ざしているが、性的興奮を受けると精液を子宮内へ呼び込むように口を広げていく。

子宮長さは七―ハセンチ、横幅は最大で四センチくらい。正面から見ると、西洋梨を転がしたような形をしている。上側三分の二を子宮体、下側三分の一を子宮頸という。内側は子宮内膜でおおわれていて、思春期以後の女性は周期的にこの子宮内膜が肥厚していく。肥厚が進んでも受精卵のが起こらないと、上層が剥離して出血をともなって排出される。これが約二十八日周期で起こる月経である。受精卵が子宮内膜に着床すれば妊娠となり、子宮内で胎児を育てていく。

卵管―子宮の底から左右へ伸びて卵巣につながっている。全長は十~十二センチ。直径は約一ミリの細い管だが、外端は花が開いたような、卵巣を抱きこ込むラッパ形に変形している。内部触潮い繊毛におおわれていて、この繊毛が絶えず蠕動を繰リ返して、卵巣から排出された卵子を子宮へ輸送している。精子と卵子の受精は、この部分でおこなわれる。

卵巣女性らしさの起源ともいえる器官で、卵子と女性ホルモンを生か出している。男性の精巣にあたる部分で、子宮底部の左右にひとつずつ、卵巣靭帯からぷら下がっている。大きさは梅の実くらい。約二十八日周期で一個の成熟した卵子を卵管へ排卵している。女性の一生のうちでも、生殖可能な卯千は四百個程度しか排卵ぎれないと言われている。

以上が、女性性器のなりたちである。ごくおおまかな解説だが、基本的な知識はフォローしているつもりだ。女性のからだには、月経・妊娠・出産など、なかなか男性が知りえない性のシステムがいくつも組みこまれている。発生は男性性器と同じ女性性器だが、その仕組みははるかに複雑に構成されているのである。

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